正しい金庫の使い方、知っていますか?
金庫には、あなたや会社にとって大切なものを収納しているはずなのに、知らないことが多いのではないでしょうか。自分の、家族の、職場の大切なものを守るために、まず正しい金庫の知識を得ることから始めてください。
実は!金庫には2種類あります。
金庫は大きく2つのタイプに分けられます。
1つは、火災対策として使われる「耐火金庫」もう1つは、盗難や犯罪の防止を目的とした「防盗金庫」です。
一般家庭などでは、主に耐火金庫が使われているのが現実ですが、それぞれの性能をよく理解した上で、用途に合わせてお選びください。
耐火金庫
耐火金庫は、おもに火災対策として使われます。
ビル火災から、地震の衝撃や二次災害としての火災まで、あらゆるケースの火災を想定してつくられています。
日セフ連ではJISに基づき、一般紙用から熱や湿気に弱い磁気メディア用まで、0.5~4時間にわたる耐火試験などの基準を設けて確かな品質を提供しています。
また、工具を使った「扉のこじ開けなどの破壊行為」に対する一定の防盗基準(TS-15)を設定し、認定しています。
防盗金庫
防盗金庫は、おもに防犯目的で使われ、耐火性能も備えています。
日セフ連では、ドリルやハンマーなどの工具による破壊行為や、バーナーによるガス熔断に耐えられるかをテストして、ランク分けをしています。(耐火性能のない「防盗庫」もあります)
耐火試験・防盗試験は(一財)建材試験センターで実施されます
実は!金庫には有効期限があります。
半永久的に使えると思われがちな金庫ですが、金庫には耐火性能の有効耐用年数があります。耐火材の気泡コンクリートに含まれる水分が少なくなり、耐火性能が低下するためです。
日セフ連では、有効耐用年数の基準を製造後約20年として、これを目安にセキュリティのチェックを呼びかけています。
耐火金庫の耐火性能は年々変化します。
実は!収納物によって適した金庫があります。
「何でも金庫に入れておけば安心」と思われている人が多いのですが、金庫の種類や性能、また収納する物の素材や性質などをよく調べてご使用ください。保管する上で、とくに注意が必要なものもありますので、代表的な例を紹介します。
収納物によって金庫を使い分けてください。
金庫Q&A - 金庫に関する疑問にお応えします -
Q1. 金庫を買い換えたから、古い金庫を捨てたいんだけど…
金庫は「燃えないゴミ」としてはもちろん「粗大ゴミとしても扱われません。
処分するときは販売店または日セフ連(全国の日セフ連地区組合)にご相談ください。
その際は運賃、処分料がかかります。
Q2. テンキーが動かなくて、金庫が開かないんですけど…
金庫のテンキーやアラームなどの電源は、ほとんどが電池です。電池切れの恐れがあります。電池交換してください。(日セフ連では1年に1度の電池交換、アルカリ乾電池のご使用をお勧めします。)
それでも開かないときは、販売店または、日セフ連にご連絡ください。
Q3. 鍵をなくしてしまったら…
販売店へご相談ください。
鍵を再交付できる場合でも、複雑な手続きや費用が必要になりますので、日常の鍵の管理には十分ご注意ください。
販売店がわからない時は、日セフ連にご連絡ください。
(セキュリティ上、鍵・暗証番号・ダイヤル番号の管理は大変重要です)
Q4. 中古の金庫を購入しようと思っているのですが…
前の所有者が同じ鍵を持っていたり、ダイヤル番号を知っている可能性が有り、セキュリティ上、錠前やダイヤル錠の交換が望まれます。
また金庫の耐火性能の有効耐用年数が20年ですので製造年を確認する必要があります。
知っておきたい金庫のこと
耐火金庫・防盗金庫に使用される注意表示
注意表示は平成7年7月1日出荷分から扉の裏に貼ってあり、現在では2回目の変更が行われ、平成12年4月1日より掲載のものとなりました。
<クリックで拡大>
金庫の廃棄について
金庫は「燃えないゴミ」としてはもちろん「粗大ゴミ」としても扱われません。
各自治体等の指示がある場合はその指示内容に従って廃棄してください。日セフ連では、金庫の廃棄の際にお悩みなどのお問い合わせを受け付けております。
ご相談は日セフ連かあるいはお住いの地域の日セフ連地区組合までお電話いただきますようお願いいたします。
金庫の環境対策
金庫の塗装のVOC対策品について
日セフ連では、金庫の環境対策の一環として、「金庫の塗装のVOC対策品認定規定」を取り決め、金庫の塗装についてVOC放散速度を測定し基準値をクリアしたものについて、測定結果を精査しVOC対策品として認定を行っています。
●VOCとは
VOCは揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称で、塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤、ガソリン、シンナーなどに含まれるトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンなどが代表的な物質です。大気中の光化学反応により、光化学スモッグを引き起こす原因物質の1つとされています。また、シックハウス症候群、シックビル症候群の原因とされています。
出典元:日セフ連